カプセル内視鏡(カプセル型小腸内視鏡)検査
はじめに
カプセル内視鏡は、経口的に嚥下した後に、消化管(主に小腸)を撮影することができる、幅11mm、長さ26mmのカプセル型の内視鏡です(写真)。これまで診断が困難であった小腸の出血性疾患や腫瘍が、カプセル内視鏡で診断される例が多く経験されるようになりました。日本では2007年10月から保険適応となり、当院では2008年12月から検査を行っていますが、約半数で出血源と思われる小腸病変(毛細血管拡張、NSAIDs潰瘍、小腸腫瘍、GIST等)が発見され、診断・治療に大きく貢献しています。
小腸内視鏡検査システムの新設について(カプセル内視鏡・ダブルバルーン内視鏡腸内視鏡検査システム)
保険適応(2021年7月現在)
- 小腸疾患全般(原因不明の消化管出血や小腸腫瘍、クローン病など)
注意・禁忌例
- 心臓ペースメーカーを入れている方
- カプセル内視鏡の検査中にMRI検査を受ける予定がある方
- 嚥下困難(上部消化管内視鏡を使用してカプセル内視鏡を十二指腸内に送り込みます)
検査の流れ
外来受診(初診)
- ご紹介について:小腸疾患全般(原因不明の消化管出血や小腸腫瘍、クローン病など)を疑う場合は、消化器内科(月~金)へご紹介下さい。
- 検査の方法・偶発症について担当医が説明し、検査日を決めます。
- 「説明と同意書」(DOC:1.5MB)はこちら
外来受診(初診)
- 検査の必要性を消化器内科担当医が判断します。
- 検査の方法について説明し、検査日を決めます。
- 「説明と同意書」(DOC:1.5MB)はこちら
検査当日 *下記の検査方法は変更されることがあります
- 前日の夕食後から絶食して来院(無色透明な水分の摂取は可能です)
- 検査室(附属病院1階 光学医療診療部)でレコーダを装着し(写真2、3)、カプセル内視鏡を嚥下します。
- 帰宅(日常生活が可能です。カプセルが体内にある間はMRI検査を受けられません)
- カプセル内視鏡を飲んでから4時間したら食事可能です
- 約14時間したら撮影が終了する(撮影ランプが消える)ので、レコーダを自分で外します(朝9時に検査を始めた場合は夜11時頃に終了。翌朝起床時に外してもらっても大丈夫です)。
検査翌日
- 検査室(附属病院1階 光学医療診療部)にレコーダを返却してください(翌日が休祝日の場合は、お休みがあけてから返却して下さい)
外来受診(結果説明)
- 1~2週間後の再診時に結果を説明します。
- カプセルは通常2~3日以内に便と一緒に排泄されます。自分で排泄の確認ができなかった場合は外来受診時にレントゲン撮影で体内に残っていないか確認できます(長期間体内に残っていてもほとんど症状はありませんが、場合によっては小腸内視鏡や手術で除去することがあります)。
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